私達は、生物が進化の過程で得た極微細な構造が発現する機能に注目して研究開発を行っています。中でも、セミやトンボの翅には無数のナノメートルサイズの突起物(ナノピラー)が形成されています。翅一面に突起物があることから「ナノスパイク」と呼んでいます。このナノスパイクに細菌が付着すると突起物が細菌の膜に力を加えるため、やがて膜に孔が空きます。この穴から生存に必要な栄養素、DNAなどが漏れ出て細菌が死んでいきます。つまり、物理的に細菌を死滅させることができます。
私達は、このナノスパイクの持つ素晴らしい特性を生かしたモノづくりを進めています。そのためにも殺菌メカニズムの解明が重要です。メカニズムが解明できれば、どのような構造が最適なのかを推測でき、産業に結び付けることができます。そのため、大きく分けて2つ、➀殺菌、抗菌メカニズムの解明に向けた基礎研究、②ナノスパイクを作り出す技術開発 の取り組みを行っています。
構造だけで殺菌、抗菌する
ナノ・マイクロ構造と微生物の相互作用により、構造に付着した微生物を殺菌します。その結果、抗菌効果も得られる次世代の抗菌材を開発し、社会に提供します。ナノスパイクに付着した大腸菌の顕...
続きを読む私達の技術
ナノスパイクは、無数のナノピラー(ナノレベルの柱)から構成されます。ナノピラー1本のサイズの代表例として、直径100nm、高さ200nmの円柱を考えてください。100nmは髪の毛の...
続きを読むマスコミ、報道など
2022年・日本経済新聞「生物に学ぶ(4) 」に掲載(11/6)2020年・TIMESにインタビュー記事が掲載、How cicada wings coul...
続きを読むHome
News
研究紹介
私達は、生物が進化の過程で得た極微細な構造が発現する機能に注目して研究開発を行っています。中でも、セミやトンボの翅には無数のナノメートルサイズの突起物(ナノピラー)が形成されて...
続きを読む研究者紹介
伊藤健 教授Prof. Takeshi ITO(Dr. Engineering)経歴1995年大阪大学理学部宇宙地球科学科卒 (極...
続きを読む成果
一般に公開できる研究成果を表示しています。
続きを読む研究資金・共同研究
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問合せ
技術内容、共同研究に興味のある方はお気軽にお問い合わせください。[contact-form-7 id="1531" title="コ...
続きを読む目指していること
これまでにも数多くの抗菌、殺菌剤が開発されてきました。しかし、どれもが細菌に対して化学的にダメージを与えるものでした。化学的な効果は、持続性が無い、環境や人体への影響も懸念され...
続きを読むGallery
論文発表
2024年1. Z. Zhao, Y. Matsushita, N. Ogawa, G. Inoue, T. Shimizu, S. Shingubara, T. Ito...
続きを読む本、総説
1.クマゼミの翅を模倣した抗菌材料の開発、「抗菌・抗ウイルス剤の最新動向」CMC出版、2021年2. セミから学ぶ抗菌・殺菌材料、「バイオミメティクスの医療応用」 別冊・...
続きを読む学会発表
国際学会2023年Evaluation antibacterial and bactericidal properties of Si nanopillars ...
続きを読む競争的研究資金
・科学研究費助成事業(基盤B)2021~2023年度・JST A-STEP(産学協同-育成型) 2020/12~2023/3・AMED A and H 2022-...
続きを読む共同研究先
㈱サーフテクノロジー・マイクロディンプル処理による基材への凹凸加工が抗菌を発現します。マイクロディンプル処理®(粉体付着抑制)|サーフテクノロジー (microd...
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